2013年8月12日月曜日

平成25年:梅干し作りの記録

今年の作業を始めてから(塩漬けを発酵させかけてから)、このサイトを発見。理由や考察の過程が書いてあり、とても参考になった。
「四畳半の住人」
http://homepage2.nifty.com/NG/ume/index.htm

【材料】

・梅8kg(サイズ4L)
和歌山県の「紀州梅苑」で購入。5/29に注文、届いたのは6/27頃。
1kg当たり3,270円。(3kg2箱、2kg1箱。1箱の重さが重い方が割安)
http://www.kishu-baien.co.jp/index.htm
※無農薬のてらがき農園のは(平成22年に使用)、大きくても3Lサイズとのこと。
やはり同じ手間をかけるなら、大粒で果肉の多い4Lで作りたい願望が「無農薬」
に勝り、ネットで調べて紀州梅苑にした。

・塩1.5kg
「粟国の塩」   
500g1,260円位×3袋=3,780円

・焼酎
25度のワンカップ型220mlを4~5本 (価格失念)
→来年は35度のホワイトリカーにしよう。

・塩分18~19%程度か? 届いた梅の重さは確認せず、正確な塩分濃度は不明。

・材料費合計29,930円+消毒用焼酎


【道具など】

・焼酎・・・消毒用の焼酎は本当はホワイトリカーの35度が良いのだが、売っているのは1.8リットルと量が多く、いつも使いきれずに残ってしまうので、今年はワンカップの25度を使用。しかし作業中にも、「消毒が不充分では」とやきもきしたので、来年は精神衛生のためにも35度を使おう。それに、梅シロップ作りと合わせて、ワンカップを4~5本購入したので、結果的に値段も量も1.8リットルで良いのだと思う。

・漬け込む樽・・・軽さ重視でプラスチックを使用した(梅と塩を合わせると10キロにもなるので)。今回は問題なかったが、万が一にも割れる可能性を考えると危険。材料費やそこまでの心血、手間がすべてダメになるので、次回は安心のためにもホーローか、陶器を使おう。

・干しザル・・・過去に作った時、急な雨の際、いわゆる「ザラ」?というのだと大き過ぎて、我が家の窓では水平の状態で取り込めない。斜めにすると梅は転がる、、、ということで、今年は干物や野菜を干す3段の干し網を使ってみることにした。万が一の鳥の糞も、網でよけられるだろうというのもあった。しかし、やってみると日光の当たりが弱い。まず、下の段は影になりやすい、また細かい網目なので、上段でも日光が弱まってしまう。

ネットで調べたらこんなのがあった。来年は買いたいなぁ。高価だけどやっぱり信頼の日本製。
万が一ダメでも、作り手に意見を言える日本製と、不運を諦めるしかないアジア製では、使っている時の気分が違う。
竹製の「えびら」
http://www.taketora.co.jp/fs/taketora/takekago/sa00438

実際問題、雨が降って来た時だけでなく、梅の状態を見て(・・・ってその見極めができるわけではないのだが(^^;)ゝ)、梅酢の樽に戻さず就寝中にも部屋でザルごと干しておきたい時など、ザルごと取り込んでそのまま干しておけるのが一番理にかなっている。気苦労も減る。

・重石・・・今年は梅8kgに対して、最初に12kg(6kg+6kg)、後に1kg、最後はプラスチックの蓋のみ。

・保存瓶・・・これは今年はうっかりして何も考えておらず、台所中探してホーローのタッパーや空き瓶を急遽集めた。せっかく手塩にかけた梅ちゃんを、最後にプラスチック容器に入れる気にならず。道具はあらかじめちゃんと用意しておかねば!


【準備】

道具を揃えてから作業に入ること。
すべて、①きれいに洗って、②よく乾燥させ(水分飛ばす)、③焼酎で消毒する。
・焼酎・・・霧吹きに入れる。
・竹串・・・ヘタ取り用。先の細い、しっかりしたものを。
・漬け樽・・・梅が入るか確認!入れば、梅酢が上がる段階で高さは低くなるのでOK。
・重石・・・大小さまざま用意。状況を見てすぐに対応できるように。
・押し蓋・・・塩漬けの梅の上に載せた時に、樽の縁との隙間がない方が良いみたい。
隙間があると、梅酢が上がって来た時に、梅が浮かんできてしまうので。


【本漬けの前の作業】

6/27に梅が届いた。まだ青いものが多かったので、追熟させることにした。しかしやり過ぎると腐敗の元(特に運搬中に当たった部分など)なので、いつ作業に入るか落ち着かなかった。
しかし、その前に届いていた梅シロップ用の梅が立派でおいしそうな梅シロップになりつつあったし、梅干し用の梅も見るからに立派でおいしそうで、作る気がムクムクと湧いてきた。

結局、届いて丸2日追熟させて、3日目の午前中に塩漬け作業に入った。
1. 梅を、溜め水と流水で洗い、ザルにあげて水を切る。
2. 布巾で水気を拭き取り、ヘタを取る。
※この段階で、傷んでいる物(皮が破れてたり茶色く変色したもの)は取り除く。
今年はケチケチ心に勝てず傷んだ物も混ぜたら、塩漬けの段階で発酵しかけて大後悔!
何とか事なきを得たけど、たった何粒かのために、全部を台無しにしかねない。
<来年への宿題>
傷んだものは、それだけで小瓶で梅シロップにしてみる。冷蔵庫保存ならOKでは?
3. 梅に霧吹きで焼酎を吹きつける。(①消毒のため、②塩なじみを良くするため)
4. 分量*内*の塩の一部をボールに入れ、数個ずつ塩をまぶしつける。(塩なじみを良くするため)


【本漬け】

1. 樽の底の塩
消毒済の樽の底に、ほんの気持ちだけ塩を振る。塩は自然と下に下がるので、底部はあまり必要ないと思う。

2.梅を並べるように詰めていく
梅を樽に沿ってきっちりみっしり(当然傷めない程度に)並べた。これは自分の考えで。まず梅に対して樽の大きさがギリギリだったので、隙間なく入れる必要があったのだが、梅酢を早くあげるには、なるべく梅が密着している方がいいのではと考えたから。
またヘタを取る時に、竹串でヘタ周辺を傷つけたものもあるので、腐敗防止のためにここに塩を埋め込みながら、ヘタ部分を*上*にして並べた。
※「四畳半の住人」さんは、ヘタに塩を詰めることもやっていた。しかし「ヘタは傷みやすいので*下*にして並べる」とのこと。後で読んだ。いずれにしろ、目標を考えながらやっていると、同じことを考えるようになるんだなと思った。結論は違っても、争点(?)は同じ、、、みたいな感じ。

一段並べるごとに、塩を振って行く。下の段は上の方の梅に比べて梅酢に浸かるのも早いし、上の塩が下りてくるので、上の段に行くに従って塩の量が多めになるようにした。でもあくまでも目分量。最後に一番上にドバっと載せればOK。

3.梅酢があがるまで
8kgの梅に対して最初に重石6kgを載せ、雑菌が入らないように、きれいなビニール袋で覆い紐で樽に縛りつけ密封した。

が、さすがに軽いかな(梅が沈んで行かない)と思ったので、半日(?)経ったあたりでさらに6kgを追加で載せて、合計12kgにした。
漬けて1.5日程で梅が被るくらいの梅酢が上がって、一安心。
※しかし「四畳半の住人」さんによると、
(引用元 http://homepage2.nifty.com/NG/ume/ume03.htm
「その梅に対して適切な処理がされていれば、漬けてるそばから梅酢(うめず)が
  上がりはじめ、24時間後には、梅が全て浸るはず」 とのこと。

・・・ということは、「1.5日で梅酢に浸かった」というのは、ちょっと遅かったのかもしれない。
梅が梅酢に全部浸かりながらも、若干の泡と白濁が見られた。この時は「傷んだ梅も混ぜて入れたから、そこから菌が入り込んで発酵したんだ」と思った。もちろんそれも大きな要因だと思うが、梅酢が上がるのに時間がかかり過ぎたのかもしれない。

<対処> 
・消毒したスプーンで、浮いている泡を取り除いた。
・塩漬けの際に、念のために傷んだ梅は一番上の段に並べてあったので、それを取り出して廃棄。

ここでいろいろとネットで調べたら、「梅酢が動かないと産膜酵母という菌が発生し、それ自体は悪い物ではないが、そのままにしておくとそこにカビが生えるので、梅酢を毎日動かすこと」とのこと。
※「四畳半の住人」さんは、産膜酵母の存在も否定。「梅干しは発酵食品ではない」と。
いろいろ読んだが、私も「四畳半の住人」さんの意見に何となくだけど、賛同。

今回の私の梅は塩分濃度18%以上なので、1.5日程度でカビが生えるとは考えにくい。きっと産膜酵母なのだと思うが、浮いた泡や薄く白濁しかけた梅酢はやっぱり気持ちいいものではない。(ここで、焼酎25度を使ったこともとても後悔した)

上記の対処で止まらぬようなら、ネットに書いてあった「梅と梅酢を分けて、梅を焼酎で消毒、梅酢は煮沸消毒する」ことも覚悟したが、ありがたくも梅酢は透明に戻った。以降、毎日のように樽を揺らして梅酢を動かすようにした。

4.梅酢があがってから
いままでも、梅干し作りの指南書で「梅酢が上がったら、重石を減らす(軽くする)」と何度も目にしたが、その理由が分からず、そのためどれだけ軽くしたらいいのか分からなかった。しかし、以前に作った時に、重石が重すぎたのと干すまでずっと同じ重石を載せたままだったので、梅から梅果汁がたくさん出てしまい、痩せた梅干しになった経験から、
「重石を軽くするのは、梅を潰さないため、果肉を残すため」ということに気づいた。

塩漬けして3日目に重石を1kgにまで減らした。→これにより、梅は梅酢の表面から2~3cm下にある状態に。しかし重石を軽くするのがちょっと遅かったかも。梅酢が多く出過ぎた気がする。


次回は・・・
・最初にしっかり重石を載せる(しかし重すぎると梅がつぶれる、要注意)。
8kgの梅なら、重石は同じ重さか10kg位で良いのではないか?と思われる。
・浸けた日は何度も重石の下がり具合を確認→重石の調整をする。
24時間で梅が梅酢に浸るようにする。
浸かったのを確認後、本漬け後3日で重石を軽くする。梅がギリギリ浸かるくらい)
※「四畳半の住人」さんによると、(引用元http://homepage2.nifty.com/NG/ume/ume03a.htm
「梅酢があがっても、本漬け開始から3日間は漬けておかないと固い梅干しになってしまうようだ」。
・土用干しまでは、毎日樽を揺らして、産膜酵母を作らせない。
 
 
 【土用干しを待つ間の逡巡】

いつ干すのか???
今年は梅雨明けが異常に早く、7/6(土)だった。この時にはもちろん梅酢も上がっていたが、本漬けしてまだ1週間。これで干してしまっていいのか?3~4週間塩漬けにする意味があるのではないか?ということで、やはり7月の下旬を待つことにした。

しかし結果的に(本当に結果論だが)、一番カーーーっと暑かったのは、やはり梅雨明け後の3日間の「猛暑日」と言われた時だった。その後は一時期「戻り梅雨」のようになり、蒸し暑いもののカーッと照りつける日差しはそれほどなかった気がする。(猛暑だけど薄曇りのような感じ)

しかも、梅雨明け後は、確かに日中はものすごく暑かったのだが、日が暮れてからはいくぶん涼しくなり、干し場には夜露が降りていたのだ! この状態はまさしく梅を干すのにぴったりだったのではないか?

梅酢があがってさえいれば、そして天候が適していると思われれば、塩漬け1週間でも干してしまっていいのか???

考えてみたら、一部だけでも干して実験してみれば良かったのだ。管理が分かれて面倒だけど、次回から試してみよう。


【土用干し】

7/20(土)、21(日)に梅を干した。
20日の早朝はピカッとしたお天気だったが、その後曇ったり晴れたり。22日以降は「戻り梅雨」で、中途半端な天気でずっと干せなかった。

初日、3段の干し網で初めてやってみた。その日の夕方はそのまま室内に取り込み、2日目にまた干し始めた。が、やはり網目が細かくて日光の当たりが鈍くなるのと、中断と最下段はどうしても日陰になりがちだった。
2日目の午後から、以前使っていた大きなザルに並べて干した。(画像なし)

↓ 写真はすべて初日


 





丸2日干して、一度梅酢の樽に戻した。
そのまましばらく、天気の良い日を待つ。


8/11(日)、再度干す。(通算3日目)





ここ数日、日本全国で猛暑続き。7月下旬から8月上旬には、主に西日本での大雨による災害が続いた。
関東でも猛暑ではあるが、キリッとした晴れではなく曇り混じりなので、梅ちゃんもアツアツにはならない。夜も熱帯夜のようで、これでは夜中に干してても、夜露には当たれそうもない。それよりも、いきなりの豪雨に遭いそうで、夜中に外に出しておく気になれない。

やっぱり天気を見て、出したり取り込んだりが気軽にできなければいけないと思う。今の大ザルでは、取り込む時には結局梅酢の樽に戻さなければいけないので、手間が嫌というよりも、その過程でつぶれたり、または梅酢であっても濡らさずに、室内で干し続けたい時には非常に不便。
    次回は、干しやすいザルを用意することが必須。


そして、やっぱり7/6の梅雨明け後が、一番梅を干すのに向いていたと思う。ホント、結果論だけどさ・・・。

前に梅干しを作った時には、もっとはっきりと白く塩が浮いていたように思う。今回は日光が足りないのか、うっすらとした塩。
「四畳半の住人」さんによれば、(引用元 http://homepage2.nifty.com/NG/ume/ume05.htm )
干し上がりの見極めは、梅干しの皮の状態で観ます。皮が薄く柔らかくつまめるようなら出来上がりです。つまめる皮が厚く、固い梅は一度発酵してしまった梅なのでもう変わりません。摘んだ時に皮が破れちゃうのは干しが足らない事が多いです。ただ柔らかいだけの梅ではなくて,皮は柔らかくしなやかに強く,,が干し上がりサインです。 
とのこと。
うーーーーん、これはみんなクリアーしていると思うんだよなぁ・・・。
「皮が薄くつまめる」・・・干し始めから薄くつまめた気がする。
「ただ柔らかいだけの梅ではなく、皮は柔らかくしなやかに強く」・・・わからん。見極めできん。

この先の天気予報を見ても、猛暑・酷暑続きの模様。しばらくは、「昼間カッと照って、夜は夜露が降りる」なんて状況は無理そうだし、梅酢に戻してまた干す機会を何日も待つのもなぁ。いや、干すのは全然苦にならないけど、一度天日干ししたものを、梅酢に何日も何日も漬けて置くのも、何だか中途半端な気がするし・・・。迷う・・・。

とにかく、1個、初めて食べてみた。というか、皮の固さを見るためにかじってみた。

うーーーん、想像しているより、皮が固い気がする。でも食べにくい固さでは決してない。
そして、、、、、
おいしい梅干しの味が、ちゃんとする!ヽ(^o^)丿
まだ塩が若くて、梅のフルーティーさもほんの~り残っていて、でも届いた時のフレッシュな果実のフルーティーさではなく、梅干しの味!!

よし、もういい、もういいじゃないか、と前向きな諦め(?)の気持ちになった。

私は梅干しが好きなんじゃない(いや、好きだけど、梅干し以上に好きな食べ物はもっとたくさんある)、梅干しを「作る」のが好きなんだ。だから今年の梅干しの作業が終わってしまうのが寂しいんだ、干し終わりたくないんだ。

でもきっと、これで良いんだよ。これが今年の干し上がりなんじゃないかなと、梅を試食して思った。
まだ干し足りないだろうと思ってたので、まさかこの日で終了することになるつもりもなく、保存する容器の準備を何もしていなかった。(>_<)
(どちらにしろいつかは干しあがるんだから、事前に準備しとかなきゃいけないんだけど)

慌てて狭い台所中のホーロータッパーや空き瓶などを集めて焼酎で消毒して、詰めた。
問題ないんだけど、できたてのかわいい「梅ちゃん」たちを、プラスチックのタッパーに入れる気にはならなかった。

大き目の瓶に「あと2個」と思って、「梅ちゃんたち、ちょっと詰めてねー」と瓶の底をトントンと床にたたきつけたら(もちろん軽くだけど)、5~6段重なっていたうちの一番下の梅が、もともと敗れかけだったのか見事につぶれて、中から梅酢が染み出てきた。
「キャー」と叫んで、これまた慌てて一度詰めた梅を取り出し、もう一つ瓶を探してきて、ゆったり目に詰める。縦長の瓶は下の方がつぶれるので、半分くらいまで入れて、横にして保管することにした。


8/15(木)撮影
 
 
ホーローのタッパーと空き瓶を集めて保存。詰めながら個数を数えたが、途中で分からなくなってしまった。(-_-;)
日に日に、梅からシロップ状の梅酢がしみ出してくる。瓶に入れた物は観察しやすいので、毎日のように瓶を手に取って眺めるので、刺激されて梅酢がしみ出しやすい。

 
 
 


大きさは、私の手のひらに並べると、中指から手首の手前までで、だいたい4個が並ぶくらい。
欲を言えば、もう少し実がふっくらしてて欲しかった。梅酢が上がった後に重石を減らすのが遅くて、実が痩せてしまったのかな?


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